ひとつの症状や病気というだけでなく、患者さまを一人の人間として、生活習慣やメンタルの問題も含めてトータルに考えたい。それが当院の考える理想の診療です。

患者さまが初めての医院に来るとき、それはいろいろな意味で大きな不安を抱えていることでしょう。しかし病気というものは、患部だけを診て治せるものばかりとは限りません。ご家族やお仕事の内容も踏まえて、患者さまご本人にとって意味のある医療でなくては意味がないからです。

当院スタッフ一同、いろいろな世界にいらっしゃる患者さまと触れ合えることを一番の喜びと感じています。そしてそんな患者さまが、私たちの診療によって目に見えてよくなっていく様を目の当たりにできるのは、何よりのやりがいでもあります。

患者さまの病気は、一体どこから何を原因として発症しているのか？

その謎を解くには、家族構成や生活習慣を紐解く必要がある場合もあります。どういう状況で症状が発生したのかを解明してこそ、病というものの姿を見出せるのではないかと考えています。
いわば、患者さまと医師という2つの線があるとして、それが不意に交わるのがかつての勤務医時代の医療であったように感じます。

私がかつて総合病院の勤務医だったころ、診察とは患者さまを相手にするというよりは、患部を相手にした流れ作業のようなところがありました。
一人でも多くの患者さまをよくしていくという意味では、そのこと自体、決して悪いとまではいえません。しかし、私自身はそのことに次第に納得がいかなくなってきました。

私が理想とするのは、患者さまと医師という2本の線が常に寄り添い、並行して走るような姿でした。
今では当院スタッフもそのことをよく理解してくれるようになり、暖かいアットホームな雰囲気を持つ医院になっているのではないかと自負しています。

特に生活習慣病は、甘く考えてはいけません。生活習慣病が悪化した場合、その後の人生の、ひたすら長い時間を苦しむことになります。ご家族への負担もかなり大きなものとなります。しかも悪化するまで自覚症状がないという恐ろしさもあります。

かつては「しんどい、苦しい」「二度と受けたくない」といわれることの多かったいわゆる「胃カメラ」「大腸カメラ」ですが、技術の進歩により苦痛のほとんどないところまで改善されるようになりました。

特に早期ガンの発見は、内視鏡検査に勝るものはありません。そして「以前検査して大丈夫だったから、今でも大丈夫なはず」ともいえないのです。できればこまめに検査を受けていただくことが、皆さまのリスクを格段に低くする結果につながります。
まずは内視鏡検査を通し、ご自分の体内で何が起きているか、何が起こっていないかを検査してみてはいかがでしょうか。
当院にて皆さまとお会いできますことを、心より願っております。